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外務大臣表彰を伝達=講道館柔道有段者会に

7月30日(水)

 サンパウロ総領事館(赤阪清隆総領事)は、二十五日午後三時から多目的ホールで外務大臣表彰の伝達を行った。表彰されたのは全伯講道館柔道有段者会(土肥隆三会長)。同式には池田維駐伯日本大使、赤阪総領事、上原幸啓ブラジル日本文化協会会長ら三十人前後が出席した。
 表彰状を受け取った後、土肥会長が体調不良を理由に短く謝辞を述べた。それに代わって柳森優副会長が同会の歴史を語り、ブラジル文化と柔道普及に貢献したことを強調した。
 池田大使は現職以前に、オランダでの勤務経験を持つ。「東京オリンピックで活躍したヘーシンクと、オランダで話をしたことがある。彼が、東京オリンピックで行った行為は柔道の儀礼を重んじる姿勢の象徴だ」と柔道の姿勢を賞賛した。
 全伯講道館柔道有段者会は、五三年八月十六日に設立された。同有段者会はブラジル柔道連盟の設立を支援し、柔道の指導者、競技者の育成に尽力。各種世界大会において伯代表チーム監督をつとめ、多くの世界大会でメダルを得ている。五輪では、ミュンヘン・オリンピックでの石井千秋選手の銅メダルを皮きりに、ソウルでアウレリオ・ミゲル選手、アトランタでロジェリオ・サンパイオ選手が金メダルを獲得した。現在、柔道人口は五十万人と言われ、日本、仏に続き世界第三位の柔道大国。技術的な貢献のみならず、礼儀、規律などの日本文化の普及でも大きな役割を果たした。
 同会のほかに、パラナ日伯文化連合会(嶋田巧会長)、池田亮アバエテツーバ日本人会顧問相談役員らが表彰された。