7月15日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】世界保健機構の基準に照らすと母体死亡率が高い国の一つに入るブラジルは、妊婦の診療にまだ十分な配慮を行っていない。
保健省のデータに基づいて実施された初めての調査で、昨年出産前・出産プログラムに参加した妊婦のうち、たった五%しか同プログラムで求められる診療を完全に受けていない。診療率が最も高かったのはパラナ州(八・三四%)で、以下ロンドニア州(五・九九%)、パライーバ州(五・七七%)が続く。最も低かったのはマット・グロッソ・ド・スル州(〇・〇七%)。
妊婦の診療には出産前と出産後の血液と尿の基本検査、破傷風ワクチンの予防接種など、六つ以上の診療が含まれる。エイズ検査を含むと、診療率は四%に下がる。
同プログラムは二〇〇〇年六月に開始し、受診者の拡大と診療の質の向上を目的とする。昨年十二月までに全国の市の七一・六二%に当たる三千九百八十三の市が同プログラムに参加し、七十二万八百七十一人の妊婦を診療した。残り約三割の市は参加していないため、同プログラムは出産の現状のすべてを表しているわけではない。参加した市は妊婦登録費として十レアル、出産前の診療が完了すると四十レアルの財政支援を受ける。
今回の調査結果を踏まえ、保健省は出産後に診療を受けた女性数の確認の必要性と、女性が診療を受けに保健施設に戻らないことから、受診を奨励するシステムの必要性を認識した。