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南米細り、アジア太る=M・リンチ 資金白書発表

7月3日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】メリル・リンチ証券会社は十一日、世界の資産報告書を発表した。ブラジルの百万ドル以上の資産家は二〇〇二年、九万人から一万五千人に減少した。南米地域の資産家は、全人口の三・六%で二十七万人。しかし総資産は三十五億ドルから三十六億ドルに増加した。資産家一人当たりの資産は、二・七%増加している。
 世界全体では、資産家が七百三十万人で人数では昨年比二・一%増。金額にして二十七兆二千億ドル、昨年比三・六%増だ。この成績は、過去七年で最低。原因は株価の低迷とみている。世界の国内総生産(GDP)も伸び悩んでいる。
 もうけ頭はアジア地域がダントツ。資産は一〇・七%増。資産家は四・九%増。続いてEUは資産四・八%増、資産家が三・九%増。
中近東は資産四・七%増、資産家が四・六%増。 
 二〇〇二年度GDPの三%増に対し、金融市場の取引額は一六・九%減。しかし二〇〇三年度GDP予測は三・七%増とし、やや好転とみている。来る二年の予想は〃要注意〃だが、これら資産家の総資産は二〇〇七年までに七%増の三十八兆ドル見込みだ。
 メリル・リンチの報告結果から、ブラジルの有望業種は各州で異なるという関係者の結論だ。リオ州は短期投資だ。南マット・グロッソ州やパラー州、パライバ州は長期投資。南大河州は
階層社会が完成し、個性を発揮できる業種が有望。セアラ州は治安に恵まれ、伝統的業種が有望、技術水準も良い。サンパウロ州は財とサービスのために全ての平均値を備えた州で、特に有望なものもないが確実な所だ。