7月2日(水)
今年も祐見が盛り上げます―。演歌歌手の井上祐見さんが七月二十五日、来伯する。五年続けてのブラジル公演だ。このたびは戦後移住五十周年に花を添える格好となる。同記念祭委員会(中沢宏一委員長)のテーマソング『Sou Japonesa』を、井上さんは式典が行われるサンパウロ州議会で、十二単をまとって披露するという。「ブラジルに育てられた」と感謝する井上さん、同二十六日に控える大舞台では、持ち前の歌唱力とブラジル版平安絵巻ともいえる艶姿で出席者の耳目をくぎ付けにしそうだ。
式典後は第六回フェスチバル・ド・ジャポンに会場を移し、コンサートを開く。今回、井上さんに舞台衣装を提供する、日本民族衣装源流会から三田村まつゑ代表表ら十三人が来伯し、同じステージで踊りを披露。歌と踊りの華やかなショーを繰り広げる。
話題がもうひとつ。井上さんの友人で俳優の竹本孝之さんが応援に駆けつける。NHKドラマ『中学生日記』に出演する竹本さんは本紙連載エッセイでもおなじみ。今回は『中学生日記 心の旅INブラジル』(制作=NHK名古屋放送局)の収録を兼ね、帰国子弟の取材にも当たるという。
井上さん、三田村さん、竹本さんの三人は出席予定のブラジル国大統領、具志堅ルイス、サンパウロ州知事らと同席の栄誉を与かる。
コンサートの日程は七月二十六、二十七日両日がフェスチバル会場。同三十一日にはアルゼンチンに飛び、ラプラタ移住地で歌う。八月二日ブエノスアイレス、同五日マナウス、同七日サンタ・イザベル(パラー州)でツアーを終える。ロンドリーナ市(パラナ州)に、第一回笠戸丸移民の中川トミさんを訪ねる予定も組まれている。