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平均所得がR$145減少=昨年10月以来の最低値

6月28日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】ブラジル地理統計院(IBGE)は二十六日、五月の失業率が一二・八%に達し、〇二年三月以来の最高値となり、労働者の五月の平均所得が前年同月比で一四・七%減少し、〇一年十月以来の最低値を記録したと発表した。失業率は一月のルーラ政権発足後、五ヵ月連続で悪化したことになる。
 インフレを差し引いた実質平均給与所得は昨年五月に九百八十五・八六レアル、今年五月に八百四十一レアルとなり、一年間で百四十五レアル減少した。「労働者は購買力を失いつつある」とペレイラ雇用月間調査部長は評価する。
 「これらのデータは今年上半期に経済が底打ちしたことを反映している」とイブメックビジネススクールの講師はみなす。今後予想される経済の回復は緩慢で、九月までは雇用増に結びつかないという。
 六大都市圏の労働市場の状況は、増加する求職者を吸収するための十分な雇用需要を生み出していないことを示した。五月に就労者数は前年同月比で五・五%、九十五万人増加した一方、失業中の求職者数は一五・四%、三十六万人増加した。さらにペレイラ部長によると、求職者数が増加傾向にあるのに対し、新規雇用のペースは鈍化しつつある。未契約労働者数は六・九%増と増え続け、自営業者は八%増加した。契約労働者数は三・二%増えたにすぎない。六大都市圏の労働市場の四〇%を占める大サンパウロ市圏で所得低下が顕著になっている。