6月27日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】国立宇宙調査院(INPE)はこのほど、昨年のアマゾン原生林の樹木伐採面積が、セルジッペ州(二万一千九百十平方キロメートル)より広い二万五千五百平方キロメートルに達したと発表した。二〇〇一年と比べて伐採面積が四〇%増加している。〇一年の伐採面積は一万八千二百平方キロメートルだった。
INPEは十五年間にわたってアマゾン地方の森林監視を実施しており、今回の伐採面積は過去最大の一九九五年に次ぐ大規模なものだった。最高記録の九五年には二万九千五十九平方キロメートルが荒地と化した。
環境省は、「前政権時代の過去二年間にアマゾン森林の伐採が著しく増加し、深刻な状況にある。三十日に、アマゾン森林がまたがる各州の代表や大統領府官房、科学技術省、農務省、NGO団体の代表を集め、この問題の解決策を打開する」と述べている。
一方九〇年代に環境相任務についていたジョゼ・ゴールデンバーグサンパウロ州環境長官は、「七八年から八八年までの十年間に、年間の平均伐採面積を、二万一千百三十平方キロメートルから一万一千百三十平方キロメートルに減らすことに成功した。これは、伐採援助金のカットや、監視を厳しくした結果による」と言明。「その後九五年に、レアルプランの影響で一時期伐採面積が大幅に増えた。今回再び増加したのは、経済が衰えを見せているからだと思われる」と指摘している。
国立アマゾン調査院(IPAM)のアーネ・アレンカール調査員は、森林伐採の原因の一つとして、マット・グロッソ州やパラー州サンタレンでの大豆栽培を挙げている。「まだすべてのデータを分析したわけではないが、農業支援が盛んになったことが森林伐採の一因だろう」と推測している。