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在聖総領事館=異色の防犯対策指南=ハリウッド映画を参考に

6月26日(木)

 ハリウッド映画が参考になる?――。二十五日午前、サンパウロ総領事館で、「強盗・誘拐事件から身を守るために」をテーマに、ルイス・フェルナンド・タリファ・セルパ少佐(サンパウロ州軍警第十六軍警副署長)が講演。二時間以上にわたった話のなかで、少佐がとくに時間を割いていたのが、運転中に襲われたときの対応について。ここで実戦的な〃教材〃としてハリウッド映画『オ・パシフィカドール(仲裁者)』の一部が上映された。
 複数の敵に車で追い込まれた主人公が豪快な手さばきのカー・アクションで難を逃れる場面だ。「武装した強盗犯の車に囲まれたとき、自分の車が防弾車であれば、防衛できる」と少佐は語った。「バックは一番駆動力の強いギアであり、相手の車を破壊できる武器。また車の角を利用してもいい。正面からぶつかっては駄目だ」。
 少佐は常に、犯人・被害者に聞き取り調査した結果に基づいて助言。「女性四人で乗っていれば、まず男性が五人の場合よりも襲われる可能性が少ない」、「名刺には肩書を入れない方がいい。見られたときその役職によっては強盗から誘拐に発展するときもある」などと話した。
 そのほかに、▽買い物した品は後部トランクなどに隠して外部の目をさえぎる▽殺虫剤スプレーで目をつぶしてくる強盗もいるので車の窓は閉める▽発進する前にマフラーに異物が入っていないか確認する――といった注意事項があった。