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世銀 MSTに借地提言=手続きが簡易敏速

6月25日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十日】国際復興開発銀行(IBRD)は十九日、農地の分配に借地分与方式が望ましいと声明を発表した。世界各国の農業生産者が土地を所有する権利は擁護するものの、土地から生産を上げて経済成長に寄与するためには、借地契約を結ぶのが敏速で現実的方法だとしている。
 第二次大戦直後、日本や韓国、台湾で農地改革が成功したが、コロンビアの農地改革は失敗に終わった。カンボジャやジンバブエでは土地利用の確固とした農業政策や生産販売のシステムがなく、土地分与が紛争の原因にさえなった。
 借地方式は農地解放の手続きも容易で経費も廉価になると、IBRDは提言する。調査したケースの多くは政府も試行錯誤で農地改革を進め、入植者の労働意欲や生産技術の有無を確認するのが難しい。
 土地分与も借地方式も、直ちに成功につながるものではないが、短時間に入植して生産を上げるには、長期の借地契約で始め入植者の生産能力をみるのも一策としている。