6月19日(木)
少ししかまかない者は少ししか刈り取らず、豊かにまく者は豊かに刈り取ることになる――。日伯司牧協会と文協主催の先駆者慰霊ミサが十八日、サンゴンサーロ教会(ジョン・メンデス広場一〇八)で執り行われた。在サンパウロ日本領事館の赤阪清隆総領事や上原幸啓文協会長ら関係者と一般住民ら約二百人が出席。九十五年にわたる日本移民の苦難の歴史を再確認するとともに、日系先駆者らの霊を慰めた。
ミサは午前九時、鐘の音とともに開式。アレッシオ・ブロエリング神父が式を司るなか、コリント人への第二の手紙など聖書の一節が朗読された。アレッシオ神父は日ポ両語で、「種をたくさんまく人はたくさん収穫できる。日系コロニアは怠けることなく、休みなく働き、神の恵みの雨によって、たくさんの実を結んだ」などと語った。
続いて上原会長、和井武一援協会長、西徹県連副会長らが共同祈願した。上原会長は、「日系国民のすべての先没者に深い感謝を表します。神の永遠の安らぎのなかにいらっしゃいますように」と述べた。
最後にグアルーリョス市の永山恵神父があいさつをした。十三歳で移住した永山神父は、暮らしや習慣、言語の違いに当惑した頃を振り返りながら、「私たちを支えてくれたのは、日本人会、運動会、のど自慢、青年会など日系コロニアだった」と懐述。また、日系出稼ぎ者がかつての日本移民と同様な困難に直面しているとし、出稼ぎ者の成功を祈願した。