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サンパウロ州農務局=モジ農村部治安対策に新計画=秋祭り会場で長官が発表

6月17日(火)

 【モジニュース十六日】郊外農村部での凶悪犯罪が多発するモジ・ダス・クルーゼス市の治安改善を図ろうと、サンパウロ州農務局のアントニオ・ドゥアルテ・ノゲイラ長官は十五日、同市郊外における新しいパトロール計画を明らかにした。同州政府が実施するもので、軍警が六十台の自動車による巡回警備を行うことで郊外での犯罪撲滅を目指す。同市恒例の秋祭りの会場でアントニオ長官は大勢の日系人を前に「先週開かれた会合で、現在州保安局が勧めている計画の一部を提案した」と語った。
 同長官によると、軍警が所有する六十台の自動車のうち、四十八台はランドローバーで、これにより犯罪が多発する郊外部にスムーズに到着できる。また、残る十二台はパトロール用に向けられる。
 今回の発表について、郊外の農家も歓迎の意向を示している。「これは素晴らしい知らせだ。犯罪撲滅に向けた援助を得るたびに、状況はよくなる」などとモジ・ダス・クルーゼス農村組合のイクタ・ジョルジ組合長はコメントした。
 十五日に秋祭りに参加したアントニオ長官が新たに明らかにした事柄として同市における農業用水などがあった。「連邦政府はこの事業に向け約二千万レアルを支出し、このうち半分がサンパウロ州に当てられた」と同長官は話す。
 モジ市では今年四月以降、郊外に住む日系人老夫婦を襲撃する事件が相次いだことから先月、従来あった百八十人の市民警備員を市民警察隊として組織改正。行政や捜査当局、住民などが一体となった治安問題の改善に取り組んでいる。