6月4日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙五月二十五日】五月二十六日に行われた閣議で、「政府の戦略的方針」と題する文書が配布された。その中でルーラ大統領は政府の旗印として、新経済モデルの基盤をうたっている。
同基盤は輸入代替と輸出、貧困者の消費を同時に刺激することを意味し、国家が「決定的役割」を担うとしている。同文書は、経済発展計画の「柱」として示されたマクロ経済安定(インフレ抑制)をなおざりにしないとはいえ、財政収支のバランスを第一とする、パロッシ財務相が四月に配布した文書とはずいぶん異なる。
ブラジルは高金利に魅せられて流入する外資に依存することを減らすために輸出が必要で、国家は、不足してはいるが、持てる資金を輸出と輸入代替の刺激に投入すべきというのが新文書の要旨だ。輸出関連業界は社会経済開発銀行(BNDES)のような政府機関から提供された補助金や融資で支援される。
「政府の戦略的方針」の本文は、〇一年にルーラPT党首がNGOに命じて作成させ、新経済モデルの「無効性」が明白な理由で消え去ったことを述べた文書を彷彿とさせる。
政府は新文書を上半期末まで議論する考えで、新文書は〇四年から〇七年までの多年度投資計画(PPA)のもととなる。現在の経済政策から新モデルへの移行手順は新文書にはっきりと示されてはいない。