トメアスー入植85周年を記念し、15日8時30分より留安山トメアスー西本願寺において帰依式が行われ、本派本願寺南米教団の梶原義教新総長が「おかみそり」をあてる儀式をした。
ご真影の前に着座された梶原新総長に続いて受式者24人が依文を唱和、堂内に「南無帰依文」「南無帰依文」「南無帰依文」の声が厳かに響き渡り、合掌の姿勢で待つ受式者一人一人に、新総長が「おかみそり」をあてた。
受式者を代表して大西保子さんが「帰依式を受け門徒としての自覚を新たにしました」と帰依文を読み上げ、新総長が教諭した。
また、式終了後、梶原新総長、土井慶造開教使及び留安山寺院代表鈴木顕証法務使・浄土真宗本願寺派ベレン仏教会々長下小薗勝解法務使により、開拓先亡者追悼法要がしめやかに執り行われた。
トメアスー文協会長乙幡敬一、阪野真司在ベレン領事事務所領事による追悼の辞の後、雅楽の越天楽に歩調を合わせて入場した8人の子供たちによる献灯と献花の後、4人の僧侶がしめやかに入場。導師の表白文朗読に続き、各僧による正信偈読経の後、梶原総長による法話で法要が締めくくられた。
続いて一行は、トメアスー文化農業振興協会に移動し、同協会主催トメアスー入植85周年記念式典と記念祝賀会に出席、参加者と記念撮影した。そのほか、青年を招いて仏教とは何かを話し合う場も持たれた。
一行は17日、午後3時から、ベレン日系協会日語教室において、ブラジル人6人、日系人2人を招いて、仏教についての懇談会を開いた。「これを機会に、日系人とブラジル人が集まって、折に触れて御仏について話し合うようお願いします」と仏縁を保つよう希望しますと言葉を残した。(パラー州ベレン発=下小薗昭仁パラー州通信員)