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X線薬品で13人死亡=製薬会社感染薬剤売る

5月30日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十九日】衛生監督庁(ANVISA)は二十八日、リオ市のエニラ製薬会社製のX線用補助薬剤CELOBARが十三人の犠牲者の死因とする疑惑で同社を閉鎖した。犠牲者はゴイアス州で十一人、バイア州で二人。副作用で重体の患者は二十人いる。
 薬剤の硫酸バリウムは、消化器官のX線写真を鮮明に写すために用いられる。
食道や胃から小腸までは経口で投与し、大腸は肛門から入れる。後は便とともに排せつされるので、副作用はないとされる。
 疑惑の薬品ロットは三〇四〇〇六八で、サンパウロ州など九州に発送された。衛生監督庁は直ちに、全国へ同ロットの薬品の販売を禁じた。
同庁の管理部長によれば、同製薬検査課の安全鑑定のないまま同ロットが、発送されたとしている。
 予備鑑定の段階でバクテリア感染の可能性が、すでにあった。しかし、市場へ発送してしまったようだ。最終鑑定の段階では、感染は確認されていた。
 サンパウロ州の衛生監督局は、エニラ製薬の全薬剤を販売禁止にした。同社の品質管理が基本段階でずさんであるとして、同社の薬剤は信用できないという。病院によってはX線撮影をする患者に同薬剤の持参を義務付ける所があり、同剤は一般の薬局で販売している。
 犠牲者たちは初期症状として鈍痛とけん怠、吐き気を訴えた。そして腹部に激痛を感じ、下痢とけいれんを起こし最後は心臓まひに至った。
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