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東西南北

5月30日(金)

 バス労組がバス企業家からわいろを受け取ってストを起こしていた事件で、サンパウロ市の交通手段を管理するSPTransは、過去三年間の不法なバスストによる損害額が四千五十万レアルに及ぶと発表している。破壊されたバスは五百三十一台で、うち百二台は今年壊された。一方、拘置されているサンチアーゴ組合長は無実を訴えており、倒産状態のバス企業家とSPTransをバス問題の真犯人だと言明。「労働地裁はすべてのストに合法判決を出した」と主張したが、最後のストは不法とされていた。
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 「バスは遅れても来たのに」「夜九時を過ぎると全然来ない」「朝五時にすし詰めになっているのを見た。みんな歩いてた」「損するから二人以上のお年寄りを乗せないと言われた」…。サンパウロ市バス路線廃止後のロタソンへの憤りを市民は隠せない。一五八に文句を言っても「その路線はロタソンじゃなくバスが走ってます」。次の日は「ロタソンが時間通り走ってます」。
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 ブラジルのエイズ対策プログラムが、ビル・ゲイツ創設の財団の〇三年世界保健ゲーツ賞を獲得した。予防キャンペーンや治療薬の無料配布などが、発展途上国のエイズ対策モデルとなるというのが受賞理由。ブラジル政府は、賞金百万ドルをエイズにかかった大人や孤児を世話する地域団体の融資に使う。
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 サンパウロ市イビラプエーラ公園付近ヴィンテ・エ・トレス・デ・マイオ通りにあるアイルトン・セナのモニュメント。二十六日まで、見るも痛ましい落書き姿をさらしていたが、二十八日には突然きれいになっていた。サンパウロ市側は「誰が清掃したのか分からない」。〃謎の掃除屋〃は一体誰?