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大統領、ガソリン業界批判=「ずる賢い連中」と憤慨

5月28日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】ルーラ大統領は、四月三十日に政府が発表したガソリン値下げ分を消費者に還元しないガソリン配給会社とガソリンスタンド経営者を「ずる賢い連中」と呼び、鉱山動力省が消費者に利益が及ばない理由を明らかにするよう求めた。
 「抜け目のない連中の搾取にもっと厳しくあたらねばならない。でなければ、社会のためになることをしようという良心を持つ人々の期待を裏切ることになるからだ」。大統領は強調した。「政府が善意を持って様々なことを行っても、もし社会に他の人より抜け目がなく、みんなをだまし、金もうけができると考える人がまだいれば、何にもならない」。
 大統領はトルマスキン鉱山動力省事務局長に、もし必要であれば経済防衛行政審議会(Cade)が監査を行うよう決断を求めた。同局長は「鉱山動力省は生産者から消費者までの過程で、誰が値下げ分を反映させていないかを追跡するシステムを構築中だ」と説明した。
 ペトロブラスが四月三十日に発表した一〇%の値下げで、消費者は少なくとも五%から六%の値下げを享受するはずだった。しかし、スタンドでの値下げは南部地域で五%、中西部地域で四・二%、南東部地域で三・八%、北部地域で二・九%、北東部地域では一・九%にしか実際には至らなかった。
 燃料潤滑油商業連合は二十六日、ルーラ大統領の発言に対して、値下げ率が結果として低くなった理由などを説明した公式報告書を提出した。