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世界水準のブラジル兵器=「良質で低価格」アピール

5月28日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】米国がイラク戦争で実際に使用した、衛星信号で誘導する高度な技術を用いた爆弾は、ブラジルでもすでに開発されている。
 サンパウロ州サンジョゼ・ドス・カンポス市の航空・宇宙技術専門民間企業「アヴィブラス」は、米国空軍の爆弾に似たものを開発している。普通の爆弾にコンピューターとGPS受信機を取り付け、上空二十キロのAMX戦闘機から目的地に投ずることができる。誤差は十二メートル。
 爆弾は国内製のBFLタイプ(一トン、五百キロ、二百五十キロ)でOK。同社は、六十六~二百個の小さな火炎爆弾などが入ったクラスター爆弾(五百キロ)も生産している。
 およそ百二十に及ぶ研究が、民間企業や空軍関係の研究センターで行われており、ブラジル軍のための新しい軍事機器や兵器類を開発している。
 ルイス・C・アウブケルケ兵器専門技師は、「イラク戦争によって、高度な技術が新しい戦略のカギであることが明らかになった。投資額が少なくとも、目的を定めて研究を実行していく必要がある」と言明している。
 海軍、陸軍、空軍の司令官たちも同じように考えており、昨年十月の会議で、国家防衛のために近代的で迅速な作戦体制が必要だと訴えていた。
 同じくサンジョゼ・ドス・カンポス市のメキトロン社は、空中・地上のどちらでも発射可能なミサイル「AV-TM150/300」を開発した。国際市場では、同じタイプのミサイルは八十万ドルするが、このミサイルはコストが低いため、「良質で低価格」をアピールして競争に入る。
 ジャカレイー市の同グループは、四月から装甲車「グアラー」のテストに入った。軽量で、気象観測ができるほか、警備用レーダーが設置されている。敵を観察し、兵器の確認を行う。乗員十二人、救急設備もある。現在マレーシア陸軍に使用されている。