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乗客に多大な被害=航空各社=サービス大幅低下

5月28日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十七日】航空業界の危機は航空各社の収支を悪化させただけではない。乗客も多くの損害を被っている。
 フォーリャ紙が民間航空局(DAC)で入手した資料によると、航空四社の平均運行効率(運行時間の正確さと運行実施率の平均)は〇三年三月には四四%で、九九年十二月の半分となっている。運行実施率は〇二年三月の九一%から〇三年三月には四九%に低下した。
 九・一一同時多発テロ以降、世界の航空業界は別のものになった。ブラジルも他人事ではない。競争の激化やドルと石油価格の上昇で生まれた、業界全体で総額二十億レアルに上る負債に対処するために、各社は思い切ったコスト削減を行っている。
 搭乗中のサービス低下も甚大だ。五年前、国内線のどのクラスの乗客もフェイジョアーダやアラブ料理、フランス料理を選択できた。現在はチーズかビーフのサンドイッチ一つで満足しなければならない。もしくはおつまみ一袋で。
 だが、こうしたサービス低下は運賃低下につながらない。逆に航空券は値上がりした。例えばゴルのサンパウロ-リオ間の片道運賃は〇二年三月時点で百二十八レアル、ヴァリグ、タムはそれぞれ二百七十八、二百七十九レアルだった。現在、ゴルの同運賃は二百四十九レアル(ほか両社は二百九十九レアル)だ。競争相手が方針を変えたため価格差は縮まったとゴルは価格つり上げを否定している。