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コチア市=日本人夫婦を包丁で惨殺=腹部など数カ所刺され失血死

5月27日(火)

 大サンパウロ圏コチア市カウカイア・ド・アルト区の住宅で二十四日朝、シモカワ・チョウジロウさん(六六)と妻のシモカワ・ネウザさん(五五)が刃物で刺されて死んでいるのが見つかった。第一発見者は、同宅で働いていた家政婦、ロザーニ・フェレイラ・ドス・サントスさん(三三)と、二十五日付アゴーラ紙が報じている。
 遺体の状況から、二人は二十三日夜に殺されたもよう。二ヵ月前から同宅で働いていたロザーニさんは二十四日午前七時五十分ごろに出勤、しかし、二人から応答がなく扉が開かなかった。三歳になる二人の孫の泣き声が聞こえたので、孫のいる部屋の窓をほうきで叩き、孫に窓を開けてもらって家に入ったところ、二人が折り重なって死んでいるのを発見。子どもは遺体を見なかった。
 二人は台所にあった刃渡り二十センチの包丁で殺されていた。チョウジロウさんは襲われた時に負ったとされる右腕、右脚の傷、腹部に腸が見えるほどの大きな切傷、首部に深い刺し傷が二つあった。ネウザさんには、胸部を貫通する切傷と首部に深い刺し傷があり、二人は大量出血により死亡したとされる。
 使用された包丁は台所の洗い場に放置されていた。二人の息子、マルコスさんの写真がソファの背もたれとクッションの間に四つ切りになって見つかった。夜、露天商で働いていた娘のクラウジアさんはショックを受け、まだ話ができない状態。クラウジアさんの娘で被害者の孫は親戚と一緒にいる。
 家電製品などは何一つ盗まれていなかったが、警察は強盗犯の可能性も捨てておらず、シモカワさん宅のクローゼットなどを捜査している。クラウジアさんの元夫は離婚慰謝料を払うよう二人に迫るなど騒動を起こしていたが、犯行は否認。クラウジアさんの親戚は、元夫がシモカワさん一家を脅していたと供述している。
 近隣の人びとは、叫び声を聞いたものの、重大な事件が起こっているとは思わなかったと証言。シモカワさん夫妻は、この家に住んでまだ一年未満という。