5月23日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】ホワイトハウスは二十二日、伯米首脳会談が米州自由貿易地域(FTAA)構想の具体的打ち合わせのために関係閣僚会議に並行して設定されていると発表した。会談は六月二十日。
ルーラ大統領の当選直後の十二月に行われた初回首脳会談のとき、次回会談の開催をブッシュ米大統領が提案し、ルーラ大統領が即時快諾した。駐伯ドンナ・リナック米大使は二十七日、ゼーリック米通商代表を首都に迎えた後、伯米首脳会談の露払いのため帰国、会談の下準備をする。
米通商代表(USTR)は今回の来伯で、FTAAについて米政府提案の農産物をも含めた市場開放案に対するブラジル側の反応を確かめる。政府はFTAAのブラジル代表を、保守派のアウヴァロ・アレンカール大使に交代した。
またルーラ大統領は三十日、フランスのエヴィアンで開催されるG8サミットにシラク仏大統領の特別招待で出席することを、ブッシュ米大統領に電話で報告する予定。このG8サミットには、ブラジルのほか南アフリカも招待された。
グロスマン米政務次官から伯大統領府へ、伯米首脳会談では米政府が今後世界に繰り広げる戦略外交に、ブラジル政府が果たす重要な役割を説明することになると連絡してきた。
会談内容は農産物の通商問題だけに限らず、政治、経済、軍事にわたる。世界がグローバル化する中、ブラジルの位置付けと方向付けを行い枠にはめ込む。