5月23日(金)
サンパウロ市のバス・ロタソン路線が再編されたにもかかわらず、バス停の混乱状態はいまだに続いている。
再編後の主な問題として、次の五つが挙げられる。
(1)バスからロタソンにかえられた五十二路線は、始発点で長い列ができ、出発時には超満員状態。短時間でバス停にくるが、乗客が多すぎて間に合わない。また、ロタソンは搭乗に手間がかかるので、時間のロスにもなっている。
(2)廃止された路線の代行路線のバスが非常に遅れている。多くは待ち時間が一時間に及ぶ。特にロタソンからバスに変わった路線での苦情が多い。
(3)廃止された路線を利用して不法営業ロタソンがはびこっている。特に南部と東部で著しく目立つ。
(4)名称変更や路線統合、経路変更などされた三百路線の番号が混乱を招いている。多くが今でも古い番号で循環。また新番号が表示されていても、旧番号を紙に書いてワイパーに挟んでいるケースもある。
(5)ロタソンにはお年寄り用の優先席が二席しかない。お年寄りのバス・ロタソン待ち時間も増した。
アゴーラ紙には、「東部と南部が特にひどく、長蛇の列ができている」とあったが、被害はそこだけにとどまらない。西部ラポーゾ・タヴァーレス街道付近に住む男性(六五)は、毎朝中心部まで出勤する。「バスやロタソンの本数がかなり減った。前は十分おきに来ていたのに、今は三十分に一本だけ。午前五時でもバス停は混雑している。ピニェイロス区周辺はいいけど、川の向こう側はひどい状態だ」と証言している。
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[バス労組事件関連]
連邦警察は二十二日から、バス会社側の捜査を始める。市内で営業許可のある三十社の中に、実際の経営者ではない人物を書類上で社長に仕立て上げた会社を見つけるのが目的だとし、「九〇%はこの状態だとみている」と連警は発表している。