5月22日(木)
【既報関連=エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十一日】十九日に組織犯罪などの容疑で仮逮捕されたサンパウロ市バス運転手・車掌労働組合の幹部らが、バス会社経営者からわいろを受け取っていたことを事情聴取中に認めた。
仮逮捕令状が出されたのは、幹部役員ら十七人。うちエジヴァウド・サンチアーゴ・ダ・シウヴァ組合長を含む十四人は拘束されており、残り三人は逃走している。
連邦警察、検察庁、サンパウロ州検察局の捜査班の発表した事情聴取内容によると、わいろは、同組合幹部役員へのセスタ・バージカ(食料品バスケット)料や同組合の健康保険料などの形で贈られていた。
ジェルソン・S・マシャード財務理事(通称フバー)によると、都市交通企業連盟(Transurb=サンパウロ市バス会社経営者連の労組)は、労働者の健康保険料の五%(七万五千~十万レアル)を毎月労組に支払っていた。同理事は、健康保険の中に含まれていない歯科健保料として使われていたとし、不法な行為ではないと言明。だが連警は、「労組幹部役員のポケットに納まっていただろう」と疑問視している。
車庫管理理事の一人の供述によると、幹部役員二人が、バス会社およびセスタ・バージカ会社と直接闇交渉に当たり、理事五人の名前が掲載された〃協約わいろ交渉委員会〃のリストを渡したという。
闇交渉によって、ジョルジェ・L・ジェズス理事(通称フェベン)とパウロ・C・バルボーザ理事(通称パウロン)が、バス会社側が従業員に支払うセスタ料から、セスタ一個当たり一・五レアルを受け取っていた。労働者が五万人いれば、月に七万五千レアルが二人に贈られることになる。わいろのすべては、組合長と分けられていた。
また少なくとも五人のバス会社経営者が、労組幹部役員にわいろを贈ってバス運転手らのストライキを起こさせていた。ストの目的は、サンパウロ市に交通部門の企業家らを優遇させるため。
サンチアーゴ組合長が仮逮捕されている間、ジョゼ・H・マルサル理事が代行組合長になる。