5月22日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】ウンベルト・コスタ保健相は二十日、ジュネーブで開かれた世界保健機構の会議で、医薬品にかかる税金がブラジルでは高すぎで、政府は税負担の削減などによって問題に対処することを検討していると認めた。
ブラジルでは、税金、輸送コスト、薬局のマージンが工場出荷価格の四〇%を占める。同相はこの件についてパロッシ財務相と非公式協議を何度か持ったことを明らかにした。「まだ検討段階の計画だが、計画に入れる医薬品リストを作成する必要があるだろう。ただし、別の方法も考えられるので、計画は実施されるかどうかはっきりしていない」と同保健相は述べた。
他の国々と比較すると、ブラジルの医薬品価格は「高くない」ことを同相は強調した。問題は国民が医薬品を購入する資金を少ししか持っていないことだという。「だから医薬品が国民に身近なものになるよう議論している」。検討対象の一つは保健統一システム(SUS)による配送の強化だ。
医薬品にかかる税金削減の可能性をサンパウロの製薬業界は歓迎した。しかし、モルテーラ・ブラジル製薬産業連合会長は、「税金の大部分は商品流通サービス税(ICMS)で、州財政に重大な影響を及ぼすため」政府は抜本的に問題を解決できないとみている。