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内紛でPT危機=過激派処分に上議ら抗議

5月17日(土)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十六日】過激派三人追放の見直しを党執行部に求める抗議文書が与党上院議員団をルーラ政権始まって以来の危機に陥れた。同抗議文には労働者党(PT)の上院議員八人、下院議員三十五人が署名した。
 PTのリーダー、チオン・ヴィアーナ氏は不信任を突きつけられたとして自らの役職を辞任すると脅し、ジェノイーノPT党首も辞任すると表明。ジルセウ大統領府官房長官はヴィアーナ氏に役職に留まるよう電話で要請した。
 同氏は十二日の執行部会で、いわゆる「過激派」三人の党追放に賛成した。十四人中、八人のPT上院議員が抗議文書に署名したことを知って、不信任を認識した。
 辞任表明の反響が広がる中、抗議文書の草稿者三人は譲歩を余儀なくされた。抗議文書に署名した上院議員らは署名を取り消し、同文書は過激派処分の見直しを求めた部分を削除され、単に象徴的な意味合いしか持たないとされた。下院議員らの署名はそのまま残された。
 ヴィアーナ氏は辞任を撤回した。撤回表明の後、抗議に賛同した上院議員らは「熟考することなく署名するという政治的ミス」を犯した、追放処分は有効で「執行部の決定はくつがえされない」とコメントした。