5月13日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】ジョゼ・ジェノイノPT党首は十一日、年金や税制改革案採決で政府案に合流する場合にのみ、過激派は党除名を免れるとの最後通告を発表した。エレナ・エロイザ上議はじめ四人が通告に反する場合は、党倫理委員会にかけ裁くことになると告げた。一方過激派は譲歩の余地はないと宣言して、党執行部が最終決定を下す前に全国党地方委員会に打診するよう要請した。
定年退職者から社会保障負担金を徴収する懸案に対し、PT議員過激派の強硬な抵抗を受けて、党幹部会は再度戦略の見直しを迫られた。党幹部会はこの一点を外し、年金と税制改革案に合意するように、党全員の協力を求めた。
定年退職者の負担金徴収については、党員の意見を広く求めることになった。しかし党則により党内で決定したことに背く場合は、処罰または除名を検討する。
執行部は負担金徴収案取り下げと引き換えに、反対派を扇動したジョアン・B・アラウジョ下議とルシアナ・ジェンロ下議、リンドベルグ・ファリアス下議、エレナ・エロイーザ上議の制裁が党内結束のために必要と考えている。
十二日行われる党幹部会議は、党倫理委員会が内偵した過激派の党撹乱動向調査をもとに審議される。党幹部は既に除名を内定していると伝えられる。改革案可決の見通しが立てば、六月末に全国PT党幹部会議を招集して、何らかの処分を提議する予定だ。
党幹部会議は、改革案可決に向けた何らかの協定を過激派と結ぶことが予想される。たとえ本人独自のPT綱領に反しても、党の指導に従うことが前提だとPT党首は述べた。
同党首は四人の言動は同志の域を越えており、個人プレイは許されないと注意した。党との協調性も党への忠誠心もないと断罪した。エロイーザ上議に至ってはPDT党首を巻き込んで反党活動を行い、上院議長の指名投票では党が指名した候補に入れず棄権するなど再々反党行為を行ったと糾弾した。
一方過激派議員らは、党幹部会議が全国党員会議に年金改革の是非と一部議員の党除名に対する見解を質するように要求した。同グループは、年金受給代表者へ年金改革に関する意見書を配布した。前政権が上程した年金改革案と同文で、ジルセウ官房長官とジェノイノ党首が連署した年金改革案を多数配布した。
過激派と公務員年金生活者、労働組合、社会主義者団体は十一日、ポルト・アレグレ市で過激派の総決起大会を開いた。続いて十五日サンパウロ州とリオ州で、十六日セルジッペ州などで年金改革反対運動を行い、年金改革推進者の顔写真入り屋外広告を張る予定だ。