5月13日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】議会で年金改革案が可決されると、ブラジル人一億六千七百万人の二%、三百五十万人の公務員退職者が社会負担金を支払うことになる。二%のうち、九〇%が所得層の上位二〇%を、七〇%が上位一〇%を占める。
これらの数値は〇一年度の全国家庭サンプル調査(Pnad)と同年度の社会年金統計年報に基づき、同負担金を支払う基準が年金千五十八レアル以上として試算されている。
ベルゾイーニ社会保障相は退職者の負担金によっていくらの財政増収となるか公式に発表していないが、連邦政府は年間九億レアルの増収を得るという試算がある。
政治学者らはブラジルの意思決定プロセスが、みんなが負担すべき費用に対して少数派が特権を享受することを可能にするとみる。公務員退職者は非常に組織化されており、行政府と内閣に圧力をかける能力を持つ。政府機能をストで麻痺させるとどう喝さえできる。公務員退職者は左派をはじめとする政治力によって保護されてきた。昨年労働者党(PT)は反体勢力の筆頭だった。
年金額に応じて社会負担金を段階的に変えることで同案の可決は容易になる。例えば、千五十八から二千四百十一レアルまでは八%の負担とし、年金額が増えるにしたがって負担の割合を増やすこと、大統領の給料以上の年金を受け取る人は一五%から二〇%を負担すべきだとアブルーシオ政治学者は提案する。