5月9日(金)
【ヴェージャ誌】有能で努力家の従業員はいくらでもいる。でも独創性も備える従業員はというとなかなかいない。「職場で成功するには独創性が欠かせない」と、BWコンサルタントのフランシスコ・ブリット氏は言う。あなたは独創的な人? 独創的なプロとは何か? ヴェージャ誌の独創性についての記事を一部紹介する。
辞書には、「独創性=ほかのまねでなく、独自の考えで新しくつくり出すこと」とある。他人の想像できなかった新しいアイデアを出すことを意味している。
専門家たちが挙げた独創的なプロの特徴は次の通り。
(1)好奇心が強く、上司から命令されたことがどう役立つのか、社内の他分野に影響は出るのかを知ろうとし、命令事項をより良く、あるいはそれ以上の次元で実行していく。
(2)自分の職務でできることだけに甘んじることを不満とし、自分の職務以外の分野にも貢献する。
(3)現実を直視し、現状をしっかりと把握した上で新しいアイデアを得る。
サンパウロ大学(USP)経済・経営学部のタニア・カザード教授は、「独創的なプロとは、ある問題を前に、今まで使われてきた解決策だけにとらわれずに、ありとあらゆる解決策を創作する人である」とまとめている。
米国企業は、新製品や新技術開発のためにアイデアを出すプロ(特に科学者)を雇う。シアトルのマイクロソフト社に雇われたリオ州出身のエンリッケ・マウヴァールさんもその一人だ。マウヴァールさんの独創性が買われ、〃発明家〃として働いている。
ブラジル人は独創的だとよく言われるが、なぜメイド・イン・ブラジルの発明品は少ないのか? 米国人専門家はブラジル文化に問題があると指摘する。大企業で自分のアイデアを出したくても、厳しい階級制度が邪魔してなかなか上まで進まない。また革新的モデルや成功例はブラジル社会から喜ばれない点もある。
才能が物を言うサッカーやブラジル音楽の影響で、ブラジル人は独創的と世界に見られているが、その他の面では個人の素質を生かしていない。独創力のある人材が実力を発揮するには、ブラジル人自身の考え方を改善する必要がある。これさえ克服できれば、ブラジル人の独創力を生かす環境がつくられ、経済的に国に貢献するだろうと、ヴェージャ誌は締めくくっている。