5月9日(金)
【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙】新刊と活気に満ちあふれる近代的量販店とははるかにかけ離れ、素朴で懐古的な古本屋。だが何百万人ものパウリスタがバス代一回分の値段(一・七レアル)に満たない掘り出し物を探し求めて何時間もここで過ごす。
廉価に加え、種類の豊富さと絶版本や希少本をじっくり時間をかけて探すことも古本屋の魅力だ。毎週、ある小説を探しにやって来て、三年後に目当ての本を見つけたという客もいる。サンパウロ市には六十軒以上の古本屋がある。
Sebo(古本屋)の語源は様々で、すでにページをめくられたことから、手で汚れた本の外観と関係があるとよく言われている。電気がない時代に人々が獣脂で作られたろうそくの明かりで本を獣脂まみれにしながら読んだことに由来するという説もある。またノートを意味する名詞「セベンタ」との関係を指摘する人もいる。