5月6日(火)
台湾系の熟年大学、僑民松柏學院(陳詩國校長)は一日午後四時から、サンパウロ市ヴィラ・マリアーナ区の北海道交流センターでカラオケ親睦会を開いた。コミュニティー内の結束を強化したいと、初めての企画。約三百人が会場に足を運んだ。一般にも開放、ブラジル人や日系人も招待を受け、舞台に立った。
陳校長は八〇年代半ばに、家族とともに渡伯した。母親は台湾に在住する。十一日の母の日を前に、望郷の念に駆られた。 両親を思う気持ちは人類に共通だと、カラオケ親睦会を思い立った。「母親節四海同心」という言葉を行事名に入れた。 台湾コミュニティーだけの排他的なイベントに終わらせたくはなく、一般にも出場者を募った。
松柏学院の生徒の中には、日系団体や日系歌謡教室でカラオケを習っている人もいる。
この日は、北川歌謡教室に通う石井彩子さん、大西マリアさんの二人が日本人代表として、参加した。
日本による統治時代(一八九四─一九四五)に、台湾で日本式の教育が行われた。「湯島の白梅」、「島のブルース」など演歌を歌う人の姿も見られた。
カラオケの合間には、松柏学院の生徒による踊りのショーも披露され、好評を博していた。
ロジェリー・フェレイラ・ペレスさん(五一)は、「一年前からカラオケをやっている。大勢の人が見ているので緊張した」。童張寶妹さん(七二)は、「幼い頃には、日本教育を受け、女学校まで行きました。日本の歌が好き」と、感想を述べた。
カラオケ親睦会には、駐聖保羅台北経濟文化辧事處の何健功處長も出席した。