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コラム 樹海


 このところ「白装束集団」の動きを巡って日本中が騒がしい。正式な名称は「パナウェーブ研究会」で「電磁波」を避けるとする宗教団体らしいのだが、目下のところ詳細は不明。ただし、警察庁もオウム教団のような危険な存在として警戒を呼びかけているそうだから些か不気味な感じもする。岐阜と山梨を中心に百人ほどのメンバーがおり岡山と島根県などで活動しているそうだ▼何しろ白い車を十数台も山中に停車させ五十人ほどの白装束がうようよするというから住民らも堪ったものではない。福井県和泉村の県道では七ヵ月も居座り通行する車を停めては「貴方の車から電磁波が出ているので調べたい」と迫ったという。千乃裕子さん(六九)が代表で「電磁波」が悪さをすると考えているらしいのだ。集団の白い車にも渦巻き模様のシールを張りつけ電磁波防止にしている▼今は岐阜県の清見村の村道に駐車し村人たちと騒ぎを起こしているらしく村長さんらが総出で退去を迫っているそうながら警察も困惑しているようだ。それでも岐阜県警は道交法違反を警告しているけれども、取り締まりの決め手とはなっていない。関係する村長さんらは「退去勧告書」を手にして団員と直談判してもいるのだが、これとても決定打とは申し難いらしいのだ▼サリン事件の「オウム」もながら宗教の装いをする団体の取り扱いは難しい。とは言って放置するわけにもいかない。ここいらで何か抜本的に宗教を見直す法的な規制が必要なのかもしれない。  (遯)

03/05/06