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聖北沿岸にガス鉱床=ブラジル最大 700億m3埋蔵

5月1日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙四月三十日】ブラジル石油公社は二十九日午後七時、サンパウロ州沿岸部サン・セバスチアン地域とイーリャベーラ沖合百三十七キロ地点にブラジル最大の天然ガス鉱床を発見したと発表した。
 同ガス鉱床は四億四千万バーレルの石油に相当する七百億立方メートルの天然ガスを埋蔵する。今回の発見により、発見以前の埋蔵量二千三百十億立方メートルは三〇%増加した。同公社は新しいガス鉱床がブラジル最大の消費市場の前に位置することを重視している。
 発見されたガス鉱床にある油井は大サンパウロ市圏での消費量の二五%に当たる、日産三百万立方メートルのガスを生産する能力があり、日産六百バーレルの「高濃度」原油が生産可能なことも確認された。「高濃度」原油は高品質原油の一種で、すでに精錬された石油製品と似た成分を含有する。バシーア・デ・カンポス油田の原油と混合し、低コストで燃料に転換することも可能だ。
 サンパウロ証券取引所で取引終了後にもかかわらず、ガス鉱床発見のニュースを受けて同公社の株はサンパウロ証券アフターマーケット(取引所終了後市場)で活発に取引された。同株価は二・一%上昇して取引を終えたが、発表後、三・七四%の上昇となった。
 新ガス鉱床発見により、ボリビアから輸入するガスの価格をめぐる両国間の交渉はさらに難航しそうだ。輸入ガスの価格は百万BTU(カロリー単位)当たり三・三〇ドルで国産ガスは二・二〇ドル。ブラジルは現在一日千七百万立方メートルの輸入契約量のうち、千百万立方メートルしか輸入していない。