ホーム | 日系社会ニュース | 在外被爆者援護を=3カ国の団体、厚労相に要望書

在外被爆者援護を=3カ国の団体、厚労相に要望書

4月23日(水)

 【中国新聞】韓国、米国、ブラジルの被爆者団体の代表が十七日、坂口力厚生労働相を訪ね、在外被爆者援護の充実を求める要望書を提出した。被爆者健康手帳の取得や各種手当の申請を、渡日の必要なく居住地で可能とするよう求めている。
 韓国原爆被害者協会の李廣善会長、米国原爆被爆者協会(本部・サンフランシスコ)の友沢光男会長、在ブラジル原爆被爆者協会の森田隆会長ら六人が厚労省を訪問。医療支援の充実も盛り込んだ要望書を受け取った坂口厚労相は「できる限り検討する」と答えるにとどまった。
 この後、一行と交渉した健康局の仁木壮総務課長も「海外での手続きは法的に難しく、あくまで渡日が前提」と従来の見解を繰り返した。友沢会長は「支援が人道的見地に立つものなら、高齢化する被爆者にとって負担の少ない居住地での手続きを実現させてほしい」と要望していた。
 一行は二十五日、広島市での支援者集会に参加する。