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風邪ワクチン=接種する高齢者減=副作用恐れて拒否

4月18日(金)

 【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙六日】サンパウロ州保健局の調査によると、風邪ワクチンを接種する高齢者(六十歳以上)の数がサンパウロ州で減少している。
 同ワクチン未接種者は〇一年に全体の三二%だったが、〇二年に三九%、百二十万人に増加した。副作用がワクチンを避ける第一の理由(二七%)。関心がない(一六%)、風邪を引かない体質(一二%)、ワクチンが風邪を引き起こす(一二%)が続く。
 保健省は、高齢者の七〇%に風邪ワクチンが接種されることを求めている。過去には九九年だけが八四%となり、目標に達した。
 副作用に対しては、クレーリア・マリーア・アランダ疫病監視センター免疫部長はワクチン接種の普及に加え、高齢者の風邪の深刻さを啓発する必要を説く。「風邪を侮ってはいけない。風邪は肺炎を引き起こしたり、心臓疾患を悪化させたり、死にまで至らせることがある」。ワクチンの九六%は副作用がないという研究結果を指摘する。
 ワクチン接種に関して有利なデータがある。保健省によると、呼吸器疾患で入院した高齢者の数は九九年から〇一年にかけて五万一千人減少した。
 しかし、医師の六六%が診察の際、同ワクチンについて話さず、接種を勧める医師は一八%。医師の二%はワクチンを勧めていない。ほとんどの医師は風邪ワクチンの重要性を認識していないという。