4月10日(木)
【既報関連=フォーリャ・デ・サンパウロ紙九日】ブラジルで二件目の新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)疑惑が浮上した。SARS感染が多く記録されている中国広東省に一カ月ほど滞在していた中国人の男の子(四つ)で、四日から症状を訴え始めた。
男の子は三月二十日に広東省から出て、二十三日には香港に滞在。二十四日に南米行きの南アフリカ航空機に搭乗した。南アフリカ経由でブラジルに向い、大サンパウロ市圏のグアルーリョス国際空港に二十七日に到着。同日ソロカーバ市の自宅に帰宅した。
男の子は七日夜、カンピーナス州立総合大学(Unicamp)付属クリニカス病院に入院。病状が良くなったため、九日午前に退院した。退院後は十日間にわたって、自宅に隔離される。
SARSウイルスに感染しているかどうかは、三週間後にサンパウロ市のアドウフォ・ルッツ研究所の検査結果で明らかになる。
一方、ブラジル初のSARS感染疑惑で入院中のイギリス人女性記者も十日に退院するもよう。同記者は一日からアルベルト・アインシュタイン病院に隔離されており、自宅滞在期間も入院していたので即退院となるもよう。
国立保健財団(Funasa)によると、国内ですでに十三件のSARS疑惑があったが、SARS感染の可能性があるのは記者と男の子の二件のみだという。