4月10日(木)
【フォーリャ紙九日】電力庁(Aneel)は八日、電気料金が一九・五五%から三二・五九%の範囲で調整されると発表した。電気料金値上げは八日以降可能となり、サンパウロ州、ミナス州、マット・グロッソ州、マット・グロッソ・ド・スル州の消費者九百七十万人に影響が及ぶ。
電力配給会社別の平均値上げ率はCPFL(サンパウロ州内陸部)一九・五五%、Cemig(ミナス州)三一・五三%、Cemat(マット・グロッソ州)二九・六六%、Enersul(マット・グロッソ・ド・スル州)三二・五九%。もし政府の介入がなければ、値上げ率は二五・九七%から三六・九%に達していた。
産業用電力は一般家庭用電力より値上げ率が大きい。これは産業用電力の生産コストを負担している家庭用電力消費者から産業用電力消費者への、いわば「補助金」を減額するために、政府が産業用電力の値上げに上乗せを行ったことによる。上乗せ分は二五%の予定だったが、インフレ圧力を抑えるために政府は、〇三年は一〇%、〇四年は一五%に上乗せ分を減らすことを決定した。
今回の調整は、電力庁が一月に算出し、公聴会に報告していた率よりも大きい。当初、同庁は三月までのインフレ予測に基いて一八・七七%から二八・五五%の調整を見積もっていた。
ブラジル消費者保護院(Idec)は今回の値上げが、エネルギー分野の公共料金はインフレ率を超えて値上げしてはならないという原則に反すると断言し、電力庁と電力配給会社に抗議文を送った。