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マルタサンパウロ市長 2年の総決算=医療関係は開店休業=財政〝火の車〟で公約遅れる

4月4日(金)

 【アゴーラ紙三十日】任期の半分以上を終えたが、公約の半分以上が未着手と勤務評価を受けたマルタ・スプリシサンパウロ市長の半期経過報告が行われている。
 医療面では二〇〇四年までに千七百人のスタッフ採用は、六百八十八人で予算不足のため中止した。シダーデ・チラデンテスとジャルジン・アンジェラの病院建設は、まだ陰も形もない。前市政の医療制度PASを廃止して新方式を打ち立てる公約だが、薬不足などで診察は不可能な状態。
 教育面では公約の託児所百五十戸の建設予定は三十四戸のみ完成、十九戸は工事中。託児所は入園待ちの列が、大きくなるばかりだ。学校建設は百九十校の建設予定で二十二校が完成、三十八校が工事中。制服や文房具の配布は、おおむね良し。スクール・バスは七二%配車。給食の質向上は、まだ行われてない。煮物がなく、ビスケットなどの乾物ばかり。
 社会福祉では公約の五十九万家族への生活扶助は、二十七万五千家族のみに。十万人の就職斡旋は、七千六百人のみが就職した。
 住宅面ではスラム街の都市化が、四カ所で始まったが未完成。七千五百の共同建築は、二千百戸が完成。一万五千五百戸の簡易住宅は、九千三百戸完成。違法宅地五万ロットの合法化は、一万ロット終了。
 都市計画では小広場五十七カ所を整備する予定だが、三十二カ所が完成間近。道路の破損八十九万カ所を補修したが、さらに千五百カ所が新たに破損した。年間に百万カ所が破損している勘定だ。違法広告では六百個を除去したが、まだ七万三千個が残っている。
 洪水対策は前市庁が始めた下水湖三カ所を含めて六カ所が完成したが、アリカンドゥーバは未着手。土砂崩れの危険性がある区域の居住者七十万人のうち、三千五百人を移動した。
 露店商のためにショッピング・センターを建設する公約であったが、まだ公約倒れで何も計画は進行していない。ビンテ・デ・マルソ街やパウリスタ通りから未登録の露店商追放は、監督官が不足しているため成果が上がっていない。
 市は前市政が残して行った債務の決済で多くの時間と手数が奪われ、公約の実行が遅れたと弁明している。