4月4日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】ブラジルで初めて、四つの公用語を持つ市が誕生した。
サンガブリエル・ダ・カショエイラ市。マナウスからネグロ川を千六十四キロメートルさかのぼったところにあるこの市は、インディオ・バレ族の子孫であるアンブロジオ・イザウ市議に提出された条例案の可決によって四つの公用語が制定された。十万九千平方キロメートルの面積を占める四万五千人の住民は、ポルトガル語に加え、アマゾン地域で一般的によく話されるニェエンガトゥ語、トゥカーノ語、バニウア語を公式に使うことができるようになった。
同市議会に提出された条例案には四つの公用語使用を正当化する理由として、同市内に非常に多くのインディオ部族が存在することが挙げられている。同市の人口の九七%が同地域に広がる三十七の部族に属するという。
同市条例によると、最長五年以内にすべての公共施設と主な私立機関は、四つの公用語を話せる職員を一人以上配置し、さらに公文書や市の発行するパンフレットはインディオの言語で記されなければならない。
市民は同条例案の可決に喜び、市議らはライムンド・キリーノ市長の条例への全面的バックアップに期待を寄せている。市長は、初等中等教育課程にインディオの言語を盛り込む可能性を州と市の教育専門家とともに検討する予定で、マット・グロッソ州に前例があるインディオ専用大学の創立に腐心することも約束している。