4月2日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】セウソ・アモリン外相は三十一日、ヴァチカン共和国でローマ法王ヨハネ・パウロ二世にルイス・イナッシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領の手紙を手渡した。
手紙の内容は、米国の対イラク武力行使の結果による世界状況の悪化や過激主義の拡大に対する懸念。アモリン外相は、二十分ほど法王と会談し、ブラジル政府の戦争反対の姿勢を強調し、終戦に対する努力を支援する意向を示した。ローマ法王は「開戦以後、国際情勢を非常に心配している」と述べた。
ルーラ大統領は手紙で、「ヴァチカン側の戦争に対する心配を理解し、平和的な解決のための法王やヴァチカン側の努力に期待している」と記した。「ブラジルは世界で最もカトリック信者が多い国であるが、ほかの宗教の信者と平和な関係を保っている」とし、「モラルや精神面でのローマ法王の指導が、イラク戦争の早期解決や相互扶助に基づいた世界秩序の再構成などに貢献できる」との期待を表明した。