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コラム 樹海

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 「政治とカネ」は古くて新しい問題ながら日本では、どうしたわけか政治家が絡らむカネの疑惑が後を絶たない。少し古いが金を延べ棒にしてまで貯蓄に走った金丸信という領袖がいて世間さまを沸かせた。あの竹下登元首相にはリクルートからの疑いがあり金庫番とされる秘書が自殺の騒動も。昨年は外務省の官僚を怒鳴り散らしていた鈴木宗男衆議が逮捕されてしまう▼今年に入ると自民党長崎県連の幹部が知事選挙に際してゼネコンに献金を申し出たことが発覚。坂井隆憲衆議もが献金を申告しなかったとかで逮捕。総理の器とされた加藤紘一氏も田中真紀子女史も秘書とのごたごたで国会議員を辞職している。社民党にも辞職した議員はいるけれども自民党が圧倒的に多い。良識の府であるべき参議院議長までもが、金銭の騒ぎで辞職を迫られようでは、国民が政治を見放すのも当然にすぎる▼そこへ今度は大島理森・農水相が政治資金絡みで辞表を提出する羽目になってしまう。予算が決まったしけじめがついたの弁だけれども、元秘書の妻の自殺が堪えたものと見える。政治にはカネが欠かせないものらしい。明治の頃から政治を巻き込んだ金銭スキャンダルはあるし、江戸時代にも腐敗はあった。にも拘わらずこの「危険」に政治家は未だに気づいてはいない▼法的な規制が緩いとかの話もあるけれども、政治資金の透明性を保ち潔白性を維持するのは政治家の個人的な仕事である筈だ。ここからの出発でなければ、いくら法律を厳しくしても、効果の程は疑わしい。(遯)

03/04/01