3月28日(金)
炭と木酢による土づくりと、農協を介さない直接取引を進めるネットワークを組織する「がんこ村」(本社・大阪市)取締役で野菜農家の横森正樹さんが七、八日、イビウナ市役所で講演し、「農業の基本は土にあり」「地域ブランドの商品化を目指そう」などと持論を展開した。
ニッポンの農業界に革命を起こした横森さんは現在六十二歳、長野県八千穂村でレタスや白菜などを栽培している。四〇代に木酢に出会い、脱・農協路線を歩み始めた。
「がんこ村」には全国の野菜農家や畜産農家約五百人が参加する。横森さんのところには農林水産省や大手スーパー幹部、商社マンらがひっきりなしに訪れるという。
来伯はこれが二回目。APAN(自然農法生産者協会)の招きを受け、日本炭窯木酢協会の前川和彦顧問を連れ立ってきた。
話題の中心はやはり炭と木酢による土づくりに集中した。炭焼きの煙からとれる木酢の効果を、「害虫を寄せず、保水性に優れ、微生物を増やす」「土の力を引き出し、農薬や化学肥料を使わなくて済む」とする一方で、土がやせることを懸念し、「収穫は年に一回に決めている」と強調していた。
当日はミナス州やサンタカタリナ州からの参加者が見られるなど、盛況だった。主催したAPANは「次回は前もって広く通知し、全国各地で開きたい」と話している。
横森さんが書いた「がんこ村」についての本がAPANで販売されている。価格は七十レアル。希望者は電話3086・3315(ナガイ)まで。