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年金改革で新提案=社会福祉団体=減免税廃止案は再考を

3月21日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】社会経済開発評議会は政府、企業、現役労働者、年金生活者の四本柱からなる、年金捻出を目的とした制度の創設と、年金削減という現行制度の見直しの二案を、四月末までに議会に提出予定の年金改革案に含むよう、ルーラ大統領に勧めることを決定した。
 これら二案は、評議会によって任命された年金分科会のメンバーが十四日にブラジリアで行った会議の最終報告に記載されている。同報告には、十二の「重点」に加え、六つの「掘り下げるべき」項目、つまり、まだ同意に達していない事柄が述べられている。その一つは、企業の純益にかかる負担で埋め合わされている年金の支給を可能な範囲で削減することを含む、社会保障の財源の問題だ。
 四本柱による年金運営案は、「同運営に参加する社会団体の非効率性」を解決する一案となる。同案はカルドーゾ大統領時代に何度も提案されたが、その度に拒否されてきた。
 社会福祉団体、スポーツクラブ、地方の雇い主に対する免税もしくは減税の廃止は年金予算増収の中核をなすものとして捉えられてきた。〇二年度の社会福祉白書よると、全分野の免税総額四十八億八千万レアルのうち、これらの分野で認められた免税総額は着実に増え、今年は三十一億八千万レアルに達する見通しだ。しかし減免税の廃止案については「再検討する必要があり、減免税が維持されるとしても、その意義を強調する必要がある」と同分科会は警告している。