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サンパウロ市内に野犬20万匹=多くは仔犬のうち捨てられ

3月14日(金)

 【ヴェージャ・サンパウロ誌】法律では、ペットを捨てることは犯罪になる。それでもサンパウロ市では毎日数十匹の飼い犬たちが捨てられている。現在サンパウロ市内の道端や公園、広場などに捨てられている犬の数は二十万匹に及ぶと推測されており、その多くはまだ仔犬だという。
 サンパウロ市脊椎動物感染病コントロールセンター(CCZ)は、毎日六十匹の捨て犬や野良犬を回収し、病気や高齢の犬から処分していく。健康な犬は新しい飼い主が引き取ってくれるのを待つ。だが大サンパウロ市圏ジアデーマ市のCCZでは、引き取り先がなければ、健康な犬でも処分されてしまう。
 CCZから犬を引き取るには、住所証明書、CPF、身分証明書を持参し、十一・一レアルを支払えばOK。同誌はジアデーマ市CCZにいた名犬シベリアン・ハスキーの仔犬が引き取られるのを取材した。通常この種の仔犬は三百から一千レアルするため、新しい飼い主は儲けたような気がする。
 動物保護団体は、学校などでペットの飼い方講座を開き、「ペットは物ではなく、家族の一員だ」と説いている。「飼い主が犬を捨てるのを止めれば、CCZで殺される犬の数も減る」と締めくくった。