3月13日(木)
【アゴーラ紙十二日】サンパウロ市東部シダーデ・チラデンテスの最貧困地域、コアブ・バーロ・ブランコ地区で、十一日午前一時頃、子どもや青年を含む約六十人の住民がスーパーを襲撃した。一人の警備員を脅した後、釘抜きやつるはしでスーパー「ポマール」のシャッター二カ所をこじ開け、侵入した。同スーパーは四カ月前に開店したばかりだった。
支配人によると、食料品の他に、アルコール飲料、香水、レジ三台、クレジットカード支払い機二台、電子計量器、ファックス機各一台などが持ち去られた。被害総額は五万レアルに上る。三十分後に軍警が到着した時、数人はまだ買い物かごやカートに商品をつめこんでおり、持ち去れないと判断した者は路上にすべて放り出して逃走した。
逮捕された者は大人十二人(内女性九人)、未成年者十二人の計二十四人。警察は、大人十二人の逮捕者を普通の強盗として起訴する手続きをとったが、証拠不足と、動機が飢餓と貧困であった疑いがあるとして、全員釈放した。
「今回の襲撃は念入りに準備されたもので、被害額の大きさも考慮すると飢餓による窃盗とは言えない」とサン・マテウス地区担当警部は十一日午後、飢餓による窃盗の可能性を否定した。刑法第二十四条は飢餓による窃盗は罪に問わないと規定している。