3月12日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十一日】保健省の調査によって、全国二十七州のうち十七州が、二〇〇一年度の保健部門予算合計十億レアルを公共病院などの保健機関に使用しなかったことがこのほど、明らかになった。同年のサンパウロ市の保健サービス活動を十分維持できた金額だという。連邦政府が保健部門に振り向けられなかった金額を公表するのは今回が初めて。
〇〇年の憲法改正二九条で、連邦政府や州政府、市は、保健部門に交付することを義務付けられている。最も保健予算消化を怠っていたのはリオデジャネイロ州、パラナ州、マラニョン州、ミナス・ジェライス州の四州だった。
〇一年、マラニョン州に交付された保健予算の二二%に当たる三千四百五十万レアルのみが、実際に保健サービスに引き渡されている。当時同州では、ロゼアナ・サルネイ氏(PFL=自由戦線党)が知事だった。
当時ジャイメ・レルネル氏(PFL)が知事だったパラナ州では、保健予算の半分以下しか消化されず、新しく建築された病棟などは営業することなく〇一年を過ごした。
アントニー・ガロチーニョ氏(PSB=ブラジル社会党)政権下のリオデジャネイロ州では、保健予算の二億五千百万レアル分が交付されなかった。同州保健審議会によれば、この分が保健サービスに回されなかったことで、医薬品の配給問題やインフラ問題などが起こり、現在まで引きずっているという。
南部と中央西部の州はすべて、実際に交付すべき保健予算額以下の金額を保健サービスに回した。憲法に定められている通りに予算を消化した州は、南東部でサンパウロ州とエスピリト・サント州のみ、北東部ではパライーバ州とペルナンブーコ州のみだった。北部の州は交付を惜しまず、アマパー州のみが〃規定外〃となった。
国家保健審議会のエリーアス・A・ジョルジェ氏は、「せっかく病院を建設しても、州が予想されていた予算額を回さなければ、病院の機器をそろえることもできず、病院を建設した意味がなくなってしまう。保健部門は交付を継続していくことが重要である」と指摘した。