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コロンビア革命軍 ブラジル国内に拠点=パ州には幹部常駐=麻薬、武器取引の場所に

 3月7日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】米中央情報局(CIA)の情報としてコロンビア政府は二十八日、コロンビア革命軍(FARC)がブラジル国内のパラナ州、南マット・グロッソ州、ロライマ州などに拠点を構えたとする報告を外務省へ送付してきた。
 情報によれば、FARCは現在、最低三カ所にそれぞれ間隔を置いて拠点を設け、次の攻撃準備に向けてゲリラ幹部が組織再編を行っているという。拠点本部となっているのはパラナ州グアイラ市郊外の七千ヘクタールの農場のようだ。
 農場の所有者はレバノン系パラグアイ帰化人アハマド・モハマドで、連邦警察に六カ月間も拘束されたこともある。
 この拠点本部には、外国の最高学府に学び、さらにゲリラ特殊訓練を受けた幹部要員が常駐しているといわれる。他に南マット・グロッソ州ミランダ市とロライマ州ボア・ビスタ市は単なる宿泊所のようで、欧州への中継拠点として利用されているようだ。
 CIA要員がブラジル国内で、パレスチナのハマスやヒズボラの動きを内偵していたところ、FARCの
拠点が麻薬取引や武器密売で国際組織とも接触し、資金繰りと物流活動を担当していることを傍受してコロンビア政府へ連絡した。
 コロンビア軍諜報部は昨年九月、密かにボア・ビスタの拠点を偵察し、弁護士二人、事業家二人、技師一人が常駐してFARCの管理部門を担当していることも把握している。
 連警が捜査を行ったときは、国内法に抵触する違法行為は一切なかったので、取り締まりで当局が行動する理由はないという。何らかのセーフガード(緊急対処)が必要なら、国内でテロ活動を行った確証を、まず掴むべきだとしている。またコロンビア国境での軍事作戦は国家機密扱いなので、一切連警には報告が入らないという。