2月28日(金)
オイスカ・ブラジル総局(高木ラウル会長)が米州開発銀行・多国間投資資金(FOMIN)の無償資金協力を得て、コチア農業教育技術振興財団と共同して実施している「メルコスル農業後継者第四期研修」が五日、コチア農業学校(ジャカレイ市)で始まった。南米六カ国から三十四人が参加。十二月まで、寮生活を通じて、異文化理解や自然農法などを学ぶ。開講式が二十五日午前十一時から、同校で開かれた。この日のため、小林敏雄米州開発銀行駐日事務所長が来伯した。
研修生はメルコスル域内のブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイと別枠でチリとコロンビアから集まった。
開講式を前に、研修は開始。十日ほど前に植え付けたネットメロンは順調に生育しており、五月ごろの収穫が心待ちにされている。
式では、国歌斉唱に続いて、高木会長があいさつ。来賓の出席に謝辞を述べ、「遠くから、よく来られた。異文化理解や意見交換の大きな機会になる」と、檄を飛ばした。
小林事務所長は、「皆さんはそれぞれの国から選ばれた人。これまでの先輩に負けない研修の成果を持ち帰ってほしい」と奮起を促した。メキシコで開かれた環境セミナーを紹介。「この豊かな地球は両親から受け継いだものではなく、我々の子供から借りたもの」と、環境保全にも目を向けるよう、アドバイスを送った。
ロベルト・コレア・リマ米州開発銀行ブラジル事務所オイスカ担当、マリア・クリスチーナ・デ・パウラ・マッシャード・ジャカレイ副市長も壇上で祝意を表した。
研修生らは、「こういう機会を持てて幸せ。技術を持ち帰って、私のコミュニダーデを良くしたい」などと、抱負を語っていた。
開講式には、アウグスト・ヒロミ・エモリ・JICAサンパウロ支所技術協力担当職員、馬場光男全国拓殖農業組合連合会(JATAK)]サンパウロ事務所長など多くの来賓が出席した。