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27州知事「改革」に同意=年金制度など前進=大統領と趣意書交わす=議会表決に向け根回し

2月25日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日】ルーラ大統領は二十七州の知事をグランジャ・トルトに招き、社会保障制度と税制を改革の優先として上半期に議会へ上程することで協力を取り付け二十二日、〃ブラジリア趣意書〃を手交した。この中には定年退職公務員からも社会保険負担金を徴収し、流通税を単一税(IVA)とする案などが含まれている。改革計画が予定通りに行った場合、来年度予算から十七億レアルが節約されることになるという。

 ブラジリア趣意書では、財政不均衡の最大原因となっている公務員年金制度は放置するなら十年後に国家経済が破綻するとしている。定年退職公務員の社会保険負担金徴収を盛り込んだ社会保障制度改革案の再度否決を回避するため、可決可能性の模索に向け周到な法務手続きを行うという。
 各州選出の国会議員に大きな影響力を持つ州知事に、ルーラ大統領は議会への改革支援を要請した。サルネイ元大統領もカルドーゾ前大統領も議会で多数派を占めていたにも関わらず改革できなかったことを、大統領はやって見せねばとの意気込みであった。
 ベルゾイニ社会保障相が、年金受給は在任中の特別手当を削除され、本給のみになることを検討中と述べた。また年金上限の設定とそれを上回る補充年金基金の設立、定年年齢の延長、既得権の保護に言及した。
 パロッチ財務相は、まだ全面合意に至ってないが流通税(ICMS)を単一税(IVA)とする場合、生産州と消費州の税率調整を後日行うと述べた。他に企業家の社会保険負担金は、給与額によらず企業の取引額によって徴収される。企業の社会負担金は暫時廃止する。生活必需品の税率低減などを発表した。
 社会保障制度改革が原案通りに議会を通過すると、来年度予算は十七億レアルの節約となり、「飢餓ゼロ」計画予算の十八億レアルにほぼ同額となる計算だ。政府原案で最も注目されるのは、年金受給者からの社会保険負担金が一一%控除されること。
 社会保障制度改革ができない場合、二〇〇四年度の社会保障院債務は百四十三億レアルに達し、二十八年後の二〇三二年には五百二十一億レアルに膨張する計算という。