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人身保護令売買事件 盗聴で明るみに=検察庁、高等裁などにメス

2月25日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日】犯罪組織への人身保護令売買を捜査している連邦検察庁マット・グロッソ支所は二十三日、ブラジリア高等裁判所のエジソン・ヴィジガル副裁判長の子息エリック・ヴィジガル弁護士の関与が盗聴記録から判明したと発表した。
 叙勲の名士でありながら犯罪組織を構築したかどで指名手配中のジョアン・A・リベイロ容疑者との電話連絡の中に、売買価格を最高裁へ回される可能性があるとして高め設定の二百万レアルとしたので、交渉には同弁護士の介在があると検察庁は推測している。この連絡は一月二十二日に行われた判決への手回しを、前日に容疑者と打ち合わせたものとみられている。
 ブラジリア高等裁のヴィセンテ・レアル判事を通じて、人身保護令が組織犯罪の一味に適用されたことで、仲介をしたピニェイロ・ランジン下議に嫌疑がかかった。その後、電話盗聴の会話内容から同下議の関与が確認され、来週には議員権剥奪の手続きが行われる模様だ。
 さらに連邦地方裁のエスタキオ・シウヴェイラ裁判長、妻の判事などが関与疑惑で二十一日、更迭された。ヴィジガル副裁判長は、検察庁の告発を事実無根として却下した。子息は相談を持ちかけられただけで、弁護士として犯罪組織とは一切無関係だとしている。