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エンブー市の治安 州内最悪=人口比犯罪統計 「殺人」でトップ=窃盗事件はサンパウロ市が最多

2月18日(火)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十七日】サンパウロ州保安局がこのほど、二〇〇二年度の人口比犯罪調査統計を発表した。人口十万人当たりの殺人事件ではエンブー市がワーストワンになり、車両窃盗・強盗事件ではサント・アンドレー市が一位、窃盗事件では調査の始まった一九九九年以来サンパウロ市が初めて最多となった。
 人口十万人当たりの殺人事件統計では、一位エンブー市、二位エンブー・グアスー市、三位クバトン市、四位イタクアケセトゥーバ市、五位イタペヴィー市、六位オルトランジア市、七位ジアデーマ市、八位コチア市、九位オザスコ市、十位グアルーリョス市だった。
 前年も一位だったエンブー市は、二〇・四%比率が下がったものの、不名誉な一位の座から逃れることはできなかった。現在同市の失業率は一九%。一人当たりの所得も百二十レアルを超えない。
 人口比車両窃盗・強盗事件統計は次の通り。一位サント・アンドレー市。二位サンカエターノ・ド・スル市。三位カンピーナス市。四位サンベルナルド・ド・カンポ市。五位サンパウロ市。六位リベイロン・ピーレス市。七位ジアデーマ市。八位コチア市。九位マウアー市。十位タボアン・ダ・セーラ市。
 また人口比窃盗事件統計では、一位サンパウロ市、二位サント・アンドレー市、三位カンピーナス市、四位サンカエターノ・ド・スル市、五位オルトランジア市、六位サントス市、七位サンベルナルド・ド・カンポ市、八位タボアン・ダ・セーラ市、九位ジアデーマ市、十位クバトン市となった。
 〇一年の人口十万人当たりの窃盗統計のトップはカンピーナス市で、一千百三・八四件を記録。昨年は人口十万人当たり八百六十三・七四件まで減らすことに成功し、三位にまで改善されている。
 一方〇一年のサンパウロ市の窃盗事件は人口十万人当たり一千六十七・六八件で二位だったが、昨年は六・七三%増加して一千百三十九・五二件を記録している。
 昨年は総選挙の年だったため、保安対策への投資が余儀なくされた。新しいパトカーも通常の約五倍にあたる二千百四台が州内各地の警察に届けられた。それでも窃盗事件が増加したことについて、犯罪専門家は、州の保安対策投資が計画性のないものだったのが原因だと指摘している。
 元連邦保安局長官のジョゼ・ヴィセンテ・フィーリョ氏は、「大規模な犯罪撲滅作戦を行うより、細かな犯罪防止体制をしくのが効果的。いくら警備を強めても、窃盗犯は日夜始終パトロールが行われないことを知っている。防犯カメラなど犯罪を監視する設備に投資し、各犯罪分野に適応した対策を練る必要がある」と具体的案を勧めている。