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高齢者を疑似体験=介護のコツつかむ=シニアの杉本さんが講習会

2月14日(金)

 「高齢者や障害者の状態を知ってほしい」─。JICAシニアボランティアの杉本和恵さんが今月二十四日から、援協傘下の特別養護老人ホーム、あけぼのホーム(竹村英朗ホーム長)でアイマスク、重りなど疑似体験グッズを使った介護の講習会を開く。職員を対象にしたものだが、将来は、一般向けにも実施したい考えで、老人クラブや婦人会に協力を呼びかけている。
 手や足の関節に器具をつけて、動かないように固定、半身不随の状態になり、杖をついて歩く。
 また、手袋をはめて、箸やフォークを握る。アイマスクや耳栓をして、視聴覚に障害をもたせる。
 疑似体験をすることで、介護される側との接し方を考えるのが狙い。
 残った身体機能を生かすため、歩行や食事の際に、介助をできるだけ控えるよう、杉本さんは職員に促す。入居者の動作がもたもたするため、職員がつい手を出してしまいがち。
 疑似体験グッズを使っての講習会を以前から、企画。日本で器具などを購入してきた。必要最低限必要な種類、数をそろったことからようやく実現の運びになった。
 杉本さんは、「こつを覚えれば、介護がずっと楽になります」と、話している。