2月13日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十二日】パロッチ財務相とマンテガ企画相は十一日、今回の予算削減がPT政権の看板とされる社会分野にも及ぶと発表した。食糧、教育、保健、労働、都市計画、農地改革、社会福祉、社会保障などの省庁からも、総額百四十一億レアルの三六%に相当する五十億レアルが今年度予算から削減されるとした。無料診断や薬品配布などを行う保健省から十六億レアル、スラム街の整備などを行う都市計画省からは十九億レアルが削減される。
今年度の省庁割り当て予算六百二十億レアルは、四百七十九億レアルに縮小されるとパロッチ財務相は発表した。予算削減が及ばなかったのは、「飢餓ゼロ」計画と児童奨学金のみであった。削減の対象となったのは、省庁の管理費で低所得層への扶助資金へは触れなかった。
保健省の予算削減は、省内のシステム簡略化などで経費節約を行い、無料診断と薬品配布には影響はないという。偶発的原因により中断されたプロジェクトは、予算の見込みが立ち次第再開するので、予算削減と計画中断を混同しないように財務相は呼びかけている。
科学技術省では研究費や研究員の生活費が継続支給されないなど問題化しているが、社会福祉的なものは継続する。それ以外は一定期間を経過し、契約満期時に更新しない方針と財務相は説明した。
政府は公共債務の決済モラトリアムを回避するため、利子の支払い資金を調達しなければならない。他に公務員年金のために税収三千五百八十億レアルの八五%が、財政管理の手が届かぬところで制御不能なまま支払われている。
最低給与を財務省は二百三十四レアルに設定したが、もし大統領が二百四十レアルで公約遂行をするなら、予算削減はさらに続行されるものとみられる。六レアルの差であれば、なぜ予算削減に折り込まなかったのかという質問もあった。
社会分野で予算削減が最も多いのは、都市計画省で八五・一九%のカット。一般分野で最も多いのは、国家統合省の九〇・七八%で原形の影を留めぬまでにカットされた。